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第三者評価項 目 (案)の作成と検討 結果

1.第三者評価項目(案)の作成と意見聴取の方法・内容

(1)経緯

児童館 の第三者評価については、平成 14 年度から3カ年にわたった調査研究1による評 価項目の検討提案を基にし、平成 17 年度に行われた調査研究2によって、児童館版の「福 祉サービス第三者評価基準ガイドラインにおける各評価項目の判断基準に関するガイドラ イン」及び「福祉サービス内容評価基準ガイドライン」が研究会案として提案された。

平成16 年度に厚生労働省から「福祉サービス第三者評価基準ガイドラインにおける各評 価項目の判断基準に関するガイドライン」が示された。これは、施設種別ごとに作成・実 施されていた社会福祉施設の第三者評価を、統一基準で実施するためのものであった。こ れにより、行われた研究ではそれとの整合性を図ることと、児童館の独自性を発揮するた めの付加項目の検討を行い、提案している。

その後のすり合わせ作業の末、平成18 年 8 月 31 日付けで厚生労働省から児童館版「福 祉サービス第三者評価基準ガイドラインにおける各評価項目の判断基準に関するガイドラ イン」及び「福祉サービス内容評価基準ガイドライン」、すなわち児童館版第三者評価項目 とそれに付随する評価基準が示された。

すり合わせ の中で他の福祉施設との均等化が期待されたため、残念ながら、先行研究で 提案された「児童館の独自性」を評価する項目の多くを盛り込むことができなかった。

(2)方法・内容

福祉サービス第三者評価制度は各都道府県で評価基準や項目、手法が定められている。

他の福祉サービスとの共通評価項目は順次見直しが進められているが、児童館のサービス に関する評価項目(付加項目や専門項目などの表現がされている)については、多くの自 治体で、平成 18 年度発出の評価項目がそのまま使用されている。各都道府県の実施状況を 自治体あるいは第三者評価推進組織のホームページにより、表 4-2-1 にまとめた。

表 5-1-1 各都道府県での児童館第三者評価の実施状況 都 道 府 県

児 童 館 が評 価対 象

となっているか

児童館のサービスに関する評価項目について

1 北海道 ×

2 青森県 ○ 平 18 年度版成 3

1 平成1416年度「児童館 等の第三者評価についての調査研究」(主任研究者:吉澤英子),「児童健全 育成推進財団内第三者評価研究会,こども未来財団児童関連サービス調査研究事業

2 「児童館等の第三者評価における評価基準項目の検証に関する調査研究」(主任研究者:林幸範), ども未来財団児童関連サービス調査研究事業,2006

3 平成18 年 8 月 31 日厚生 労働省発出のものを利用しているという

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3 岩手県 ○ 平 18 年度版 成 4 宮城県 ×

5 秋田県 × 6 山形県 ×

7 福島県 ○ 平 18 年度版 成 8 茨城県 ×

9 栃木県 × 10 群馬県 × 11 埼玉県 ×

12 千葉県 ○ 平 18 年度版 成 13 東京都 ×

14 神奈川県 ○ 平 18 年度版 成 15 新潟県 ○ 平 18 年度版 成 16 富山県 ○ 平 18 年度版 成 17 石川県 ○ 平 18 年度版 成 18 福井県 ×

19 山梨県 × 20 長野県 ×

21 岐阜県 ○ 平 18 年度版 成 22 静岡県 ×

23 愛知県 ×

24 三重県 ○ 平 18 年度版 成 25 滋賀県 ×

26 京都府 ○ 平 18 年度版 成 27 大阪府 ○ 平 18 年度版 成 28 兵庫県 ○ 平 18 年度版 成 29 奈良県 ×

30 和歌山県 ○ 平 18 年度版 成 31 鳥取県 ×

32 島根県 × 33 岡山県 × 34 広島県 × 35 山口県 × 36 徳島県 ×

41 佐賀県 ○ 平 18 年度 成

42 長崎県 ○ 平成18 年度版に加えて、県独自の安全に関す る8項目を設定6

43 熊本県 ○ 平 18 年度版に加えて、県独自に遊びの環境成 整備に関する2項目を設定7

44 大分県 × 45 宮崎県 ×

46 鹿児島県 ○ 平 18 年度版 成 47 沖縄県 ×

児童福祉における社会的養護関連施設では平成24 年4月より3カ年度に1回以上、第三 者評価を受審することが義務づけられており、第1回目の最終年度の平成 27 年2月には評 価項目が見直されている。保育所も平成23 年 3 月 30 日付けで厚生労働省から改正版が発 出されている。このように、子ども・子育てに関する施設を取り巻く環境が大きく変化す る中、第三者評価項目は定期的な見直しが実施されることが期待されている。

児童館 の第三者評価は、社会的養護関連施設のような義務もなく、また保育所のように 国からの交付金算定における加算による費用支援があるわけでもない。そのため、全国社 会福祉協議会調査8によると、児童館での受審実績は平成25 年度までに 27 件と低迷してい る。近年は、指定管理者制度の広がりに合わせて、モニタリングの代替機能としての第三 者評価受審を促す自治体があることから、若干ではあるが、受審施設が増えている。

受審施設数が少ないこともあり、評価項目の妥当性を検討する機会も少ないことが言え る。また、見直しの必要度が高まることもなかった。

しかし、平成 23 年3月に発出された「児童館ガイドライン」により、望ましい方向性 が示されたこともあり、各施設における評価の必要性が高まっている。また、「放課後児童 クラブ運営指針」では事業所の自己評価を促すなど、健全育成分野での「評価」が期待さ れていることがわかる。

また、平成26 年度に行われた調査研究9では下記のことが提言されている。

「国の児童館についての第三者評価基準の内容をガイドラインにあわせて改善する。

国の児童館第三者評価基準は平成 18 年に作成され、現在、都道府県の第三者評価 事業の中で活用されている。その内容を国のガイドラインに準拠したものに改善す ることが求められる。そのことによって、国の児童館ガイドラインと市(区)町村 の児童館施策・事業や活動内容を照らし合わせて検討する仕組みの工夫が進むと考 えられる。」

6 事故防止、施設・設備の配慮、事故災害対応、ヒヤリ・ハット事例への対応、不審者対策、来所・帰 宅時の安全、感染症防止、感染症発生時対応の8つについて追加している

7 施設・設備、児童の人権尊重に関する2つについて追加している

8 全国社会福祉協議会ホームページhttp://shakyo-hyouka.net/evaluation5/

9 「児童館の運営内容等に関する調査研究」(主任研究者:野中賢治),秋草学園短期大学,厚生労働省平 26年度児童福祉問題調 査研究事業,2015

3 岩手県 ○ 平 18 年度版 成 4 宮城県 ×

5 秋田県 × 6 山形県 ×

7 福島県 ○ 平 18 年度版 成 8 茨城県 ×

9 栃木県 × 10 群馬県 × 11 埼玉県 ×

12 千葉県 ○ 平 18 年度版 成 13 東京都 ×

14 神奈川県 ○ 平 18 年度版 成 15 新潟県 ○ 平 18 年度版 成 16 富山県 ○ 平 18 年度版 成 17 石川県 ○ 平 18 年度版 成 18 福井県 ×

19 山梨県 × 20 長野県 ×

21 岐阜県 ○ 平 18 年度版 成 22 静岡県 ×

23 愛知県 ×

24 三重県 ○ 平 18 年度版 成 25 滋賀県 ×

26 京都府 ○ 平 18 年度版 成 27 大阪府 ○ 平 18 年度版 成 28 兵庫県 ○ 平 18 年度版 成 29 奈良県 ×

30 和歌山県 ○ 平 18 年度版 成 31 鳥取県 ×

32 島根県 × 33 岡山県 × 34 広島県 × 35 山口県 × 36 徳島県 ×

37 香川県 ○ 平成18 年度版に加えて、県独自の安全に関す る5項目を設定4

38 愛媛県 ○ 平 18 年度版 成 39 高知県 ○ 平成18 年度版

放課後児童クラブ評価項目もあり5 40 福岡県 ×

4 児童館と婦人保護施設を対象として、水回りの衛生管理、食中毒、事故防止、事故災害対応、不審者 対策の5つについて追加している

5 共通評価項目については、児童館と放課後児童クラブは共用となっており、付加項目で分かれている。

放課後児童クラブの付加項目は児童館版から該当するものを拾い出したもの。

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これらのことから、本調査研究では、児童館ガイドラインの項目に基づいた第三者評価 項目(案)を策定することを行った。厚生労働省発出の平成 18 年度版共通評価項目は全国 社会福祉協議会をはじめとして各都道府県で見直しが進められており、修正するための基 準を定める必要があった。本研究では東京都の共通評価項目を基準とすることとした。そ の理由は、東京都が全国で一番数多く第三者評価を実施しており、評価項目の見直し作業 を定期的におこなっているからである。ただし、表 4-2-1の通り、東京都は児童館を第三 者評価対象施設とはしていないため、平成 26 年度保育所版を援用することとした。付加項 目については、厚生労働省発出の平成18 年度児童館版を基準とした。なお、児童館ガイド ラインの対象範囲である、小型児童館・児童センター用付加項目についてを対象とした。

研究会では児童館ガイドラインの項目をそれぞれの評価項目に照らし合わし、不足する 内容を補填し、また児童館の実情に合わせて文章を修正したり、項目自体を変更したりし た。これらの作業により、研究会版の第三者評価項目(案)を作成した。

本調査研究ではこれを使用したプリテストを実施することとしていた。これは当財団が 東京都福祉サービス第三者評価機関として認証を受けており、評価者講習修了者が在籍し ていることから効果的な研究手法であった。しかしながら、評価を希望する児童館との時 期の折り合い等の面から、本年度中に実施することができなかった。

そのため、作成した第三者評価項目(案)の妥当性を検証するため、表 4-2-2 の通り、

児童館第三者評価の実績や児童館運営経験のある児童館長・運営法人理事等から意見聴取 を行い、集約した。

表5-1-2 意見聴取対象者

対象者 所属 運営 職名

斉藤 朋行氏 東京都

東久留米市中央児童館

公設公営 館長

山田 恭平氏 東京都 文京区 根津児童館

公設民営 施設長

園部 信大氏 香川県 坂出市 まきば児童センター

民設民営 社会福祉法人理事 児童厚生員

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